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はたらく人・学生のメンタルクリニック

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適応障害

適応障害を具体的な例を交えて詳しくご説明します。

症状は?

~症状だけみたらうつ病と変わらない~

適応障害

 気分が落ち込んだり、涙が出てきたりする人もいますし、不安で常に気が張り詰めた常態になったり動悸や呼吸困難などのパニック発作が出る人もいます。一方で、素行障害といって人や動物に危害を加えたり、物を壊したり、盗みをしたり、ルール違反をしたりするようになる人もいます。 一見うつ病に似ていますが、うつ病の診断基準を満たさないという条件があります。うつ病と症状は似ていても、うつ病は9つの症状のうち5つ以上が2週間ほぼずっと出ていることが条件になります。

一方で適応障害は、気分の落ち込みだけが続いている場合でも診断が可能です。  友達と口けんかをして嫌な気分になるのは適応障害かというと、嫌な気分の程度が問題になります。夜に一睡も出来ず食事もまったく喉を通らないのであれば適応障害と言える可能性は高いでしょうし、生活がままならなくなるなど日常生活に大きな支障が出るほどの嫌な気分であれば適応障害と言えます。

1年間受験勉強を一生懸命してきたにもかかわらず試験で不合格になったため勉強する意欲が落ちてしまったというのは果たして適応障害でしょうか。診断基準には「症状の重症度や表現型に影響を与えうる外的文脈や文化的要因を考慮に入れても,そのストレス因に不釣り合いな程度や強度をもつ著しい苦痛」であるという基準があるので、診察医の判断にもよりますがこれは正常の反応だと捉える精神科医がいてもおかしくないと思われます。

原因は?

 はっきりと確認できるストレスに反応して、気持ちや行動に異常が生じるのが特徴です。ストレスは1つ(例:失恋)であっても複数(例:仕事が大変+離婚問題を抱えている)であってもかまいません。反復するもの(例:仕事の季節的な繁忙期、定期的に性行為が出来なくなる)でも、持続的なストレス(例:慢性的な病気、治安の悪い地域での居住)でもかまいません。個人的なストレスではなく集団的なストレス(例:自然災害)などの場合もあります。

 また、同じストレスでも症状が出る人、出ない人もいますし、症状が出ても軽い人、重度の人がいます。このような個人の脆弱性も原因の1つといわれています。