現在の職場を退職することに決めた場合、利用できる公的制度として「雇用保険(失業手当)」があります。また、在職中に休職状態となり、傷病手当金を受給していた場合は、傷病手当の受給や、その後の雇用保険の活用方法などに注意が必要です。
当院では、傷病手当金のご対応や、ハローワークから診断書の提出を求められた際のご対応を行っております。
ここでは、退職の際に利用できる制度やご注意点などについて、よくある疑問に沿ってご説明いたします。
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1.
退職するときの手続きに、医師の診断書は必要?
会社を退職するにあたって、診断書は必須ではありません。
会社と話し合い、合意があれば退職は可能なのです。ただし、病気を理由に退職を希望する場合、診断書があった方がスムーズだという側面はあるでしょう。特に心の病気の場合、外見からはわからない部分が多いため、診断書があった方が会社側の理解を得やすいということもあります。
また、退職後に失業手当を申請する場合には、診断書をハローワークに提出することで、「特定理由離職者」として手続きをしてもらうことができます。
詳しくは、ハローワークに問い合わせてみましょう。 -
2.
退職するときの制度
退職するときの制度や手続きについて、よくある疑問に沿って詳しくご説明します。
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3.
退職するためにやるべきことって何?
退職にあたって利用できる公的保険制度について、事前に確認しておきしましょう。
休職を経て傷病手当金を受給している方は、退職後の継続について健保組合に確認しましょう。
傷病手当金は、受給期間が「1年6ヶ月間」とされていますので、受給期間がまだ残っているうちに退職する場合でも、その後も期間満了までは手当をもらい続けることができます。ただし、ご自身の受給状況や必要な手続きなどをしっかり確認する必要がありますので、まずは健保組合に問い合わせることをおすすめします。傷病手当金を受給していない場合は、雇用保険制度の方を活用できます。
失業手当の申請をすることで金銭補償を得ることもできますので、まずはハローワークに問い合わせましょう。
退職する前に、ご自身は失業手当の受給条件に該当するのか、失業手当の申請をするには何をするべきか、などを確認し、計画的に動くことをおすすめします。 -
4.
失業手当はどうすればもらえるの?
失業手当をもらうには、ハローワークに申請をする必要があります。
失業手当には「支給要件」というものが存在し、この条件に該当する場合のみ、受給することができます。
会社から離職票を発行してもらい、必要書類を揃えた上で、お住まいの地域を管轄するハローワークに申請しにいきましょう。なお、傷病手当金の受給中に退職した場合は、失業手当をもらうための条件や流れが異なります。
傷病手当金の受給中は、「病気で働けない状態」ですので、失業手当の受給条件である「働けるけど仕事がない状態」とは矛盾します。ですので、傷病手当金の受給期間中に、失業手当の申請をすることはできません。(詳しくはこちら)
ただし、失業手当には期限があります。通常、退職から1年以内にもらいきらなければならないのです(1年以内にもらいきれなかった場合、残りの分は支給されません)。
そこで、「受給期間の延長手続き」という方法があります。 退職後31日目~以降1ヶ月間のうちに、ハローワークで延長手続きをしましょう。
病気を理由に受給期間の延長手続きをした場合、最長で3年間の延長が認められますので、退職から失業手当をもらいきるまでの期間が最大「4年間」になるのです。
そうすれば、「まずは傷病手当金を1年6ヶ月間もらいきって、充分に療養してから、失業手当に切り替える」という方法が可能になります。失業手当に関して詳しく知りたい場合は、ハローワークに相談に行くのが最も確実です。まずは管轄のハローワークの窓口へ行ってみましょう。
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5.
失業手当は、通院中でも申請できるの?
通院中であるからといって、それだけを理由に失業手当をもらえないということはありませんので、ご安心ください。
通院していても、症状がある程度安定していて、「就労できる状態」であれば受給することができます。
詳しい申請要件については、ハローワークに確認しましょう。 -
6.
失業手当は所得にあたるの? 税金がかかったりする?
失業手当は、原則として非課税の扱いです。
「所得」にはあたりませんので、所得税や住民税などはかかりませんし、確定申告の際も、失業手当による収入は申告する必要はありません。
また、国民健康保険においても所得割額から控除されます。ただし、家族の社会保険の「被扶養者」に入る場合は、失業手当も大抵「収入」としてカウントされてしまいます。失業手当の受給額が扶養内の金額に収まるかどうかなどについては、ご自身の状況をよく確認しておきましょう。
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