心身症を具体的な例を交えて詳しくご説明します。
心身症の患者さんの例
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Aさん 41歳 女性 会社員
Aさんは41歳の女性です。責任の重い仕事を任されるようになってから、出勤前になると腹痛や下痢がひどくなるようになりました。内科で過敏性腸症候群といわれ治療を受けていましたが、大事な会議や苦手な相手との面談の前には特に症状が強く出る傾向がありました。
仕事を休むほどではないものの、外出先で急にお腹が痛くなることが怖くなり、電車や会食も避けるようになりました。家に帰ってからも緊張が抜けず、眠りも浅くなってきました。Aさん自身は「体が弱いだけだ」と思っていましたが、家族から「ストレスが強すぎるのではないか」と勧められ精神科を受診しました。
受診をしたところ、身体の症状に加えて、ストレスや緊張が症状を悪化させている心身症の状態と説明を受けました。身体の病気があるかないかではなく、心の負担が体に影響していることが大きいと説明されました。内科での治療を続けながら、ストレスへの対処や生活の立て直しも行うことになりました。
最初は「心の問題といわれてもぴんとこない」と話していたAさんでしたが、仕事の負担や緊張と症状が強く連動していることに少しずつ気づけるようになりました。今では自分の無理の仕方を見直しながら、以前より安定して生活が出来るようになっています。
心身症の診断基準の要約
A.何らかの身体症状、または身体疾患がみられる。
B.その発症や悪化に、ストレスや心理的な負担が強く関係している。
C.身体面だけの治療では十分に改善せず、心身両面からの対応が必要になる。
D.症状が生活に支障をきたしている。
心身症の症状は?
ストレスがかかると体の症状が悪化しやすい
心身症では、心の負担が体の症状に表れたり、もともとある身体疾患を悪化させたりします。よくみられるのは、胃痛、腹痛、下痢、頭痛、肩こり、めまい、動悸、皮膚症状などです。
「忙しい時期になると悪化する」「人間関係のストレスがあると症状が強くなる」といった形で気づかれることが多く、本人も自分では十分に自覚していないことがあります。
よくみられる特徴としては、以下のようなものがあります。
- ストレスの強い場面で身体症状が悪化する
- 身体の治療だけでは良くなりきらない
- 緊張や不安と症状が連動している
- 疲れや睡眠不足で悪化しやすい
- 生活の幅が狭くなっていくことがある
心身症の原因は?
- 体質、身体疾患、ストレス、生活習慣などが組み合わさっている。
心身症では、もともとの体質や身体疾患の存在に加えて、ストレスや緊張、不規則な生活、睡眠不足などが重なり、症状が悪化しやすくなります。自律神経の乱れも関係していると考えられています。
また、まじめで我慢しやすい方や、責任感が強く無理をため込みやすい方では、心の負担が体の症状として出やすいことがあります。ただし、これは性格のせいということではなく、あくまでなりやすさの一つとして考えられています。
心身症の注意点など
- 「気のせい」ではなく、体に実際の症状が出ている
- 身体面だけ、精神面だけ、どちらか一方だけでは不十分なことがある
心身症では、心の問題が関係しているといわれると「では体の症状は気のせいなのか」と感じる方もいます。しかし、そうではありません。実際に体に症状が出ており、その背景にストレスや緊張が強く影響しているということです。
そのため、内科などで身体面をみてもらうことと、精神科や心療内科で心の負担を整理することの両方が大切になります。我慢し続けていると長引きやすいため、早めに相談することが重要です。
心身症の治療は?
身体の治療と、ストレスへの対応を並行して行う
心と体の両方から整える
- 身体疾患の治療
- 精神療法
- 薬物療法
心身症の治療では、まず身体の症状や病気に対する治療を適切に行います。そのうえで、ストレスの原因を整理し、負担を減らす工夫や考え方の見直しを行っていきます。
不安や不眠、抑うつが強い場合には、薬物療法を併用することがあります。また、無理をしすぎない生活の組み立てや、休息のとり方を見直すことも大切です。
心身症では、体の症状だけを消そうとするよりも、症状が悪化しにくい生活全体をつくっていくことが重要になります。
大阪府では夜間・休日に、精神疾患を有する方やその御家族様などから、緊急時にお電話いただければ、必要に応じて精神科救急医療機関の利用についてご案内するというシステムがあります。
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